入社して1年目にすでに転職するかもしれないと思っていました

大学を卒業して入社した会社は精密業界でしたが同期は13人しかいなかったので中堅の会社といえます。

研究開発部門に配属されましたが、課長は建築会社の親方みたいで研究者にはとても見えなかったです。

となりの課長は愉快で気さくな人でしたので新人は私だけでしたのでいろいろ教えてもらいました。

展示会に行くのが好きでよく一緒に付いていき、帰りは必ずホロホロ鳥の料理屋で食事をするので楽しみでした。研究室には実験装置がいくつかあり、イオンプレーティングという蒸着装置の見習いをしていましたが真空になるまで時間がかかるので暇つぶしに苦労していたことを覚えています。

夏休みになり急に会社の業績が悪くなると会社の雰囲気が変わりました。出社してもこの先どうなるのだろうかとか給料は下がるのかという話が多くなり仕事をしていても気になりだしました。

新人として入社した会社が赤字に転落するとは思ってもいなかったので不安感が多かったです。同期の連中とは仲が良く昼休みに集まってみんなで情報交換していました。人事に配属された人が早期退職が募集されるというのでまさかと思っていましたが本当でした。

仕事も半人前でようやく実験装置を任せてくれるようになっていたのであまり気にしなように没頭していました。このころに初めて軽い感電を起こしてしまい、肩のあたりまで電気が流れた時はひやりとしました。手が電極から離れませんでしたが気力で抜けたときはホットしました。

職場の中でも早期退職する人があらわれましたが、どちらかというとうらやましそうな雰囲気での壮行会でした。

面白かった課長も元気がなくそのうちに知財部に移動されたときは驚きました。部長は影が薄く赤字に転落する会社側の人間はそうなるのかということを身をもって知ることはよかったです。

その後出向を経てから転職することになりますが、新人時代の経験はいい意味でも悪い意味でもその後の人生に大きな影響を受けたことは間違いないです。

不思議と嫌な思い出よりはホロホロ鳥のいろいろな料理を味わった楽しい想い出が強く印象に残っています。

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